★校内研修で使用した図表のアラカルト

 研修会、講演会、研究会等で使用した図表の一部を公開します。
「あの図表が欲しい」「もう少し詳しい説明が欲しい」「研修や論考の材料にしたい」
というご要望に応えてのお試し公開です。

(図は出典を表記して自由にお使い下さい)

10.アクティブ・ラーニングの三要素
「解釈(分かる)」-「選択(選ぶ)」-「創造(つくる)」
は脳の知的機能の重要因子である。

解釈は理解や思考の元になり、選択は判断や表現、プランニングの元になる。そして、創造性は自分なりの表現や解決法を生み出す元になる。

このどれか一つの要素が欠けても、汎用的な能力の育成や、深い学びにはつながらないであろう

主体的解釈の希薄な授業、主体的選択の無い授業、主体的創造の場が無い授業は、AL的とは言い難い。
その9. 強(したた)かな学力の三要素
確かな学力も大事ではあるが、社会を生きて行くためには「強かな学力」が必要。最初に基礎学力を固めてからでは、子どもの成長に間に合わないおそれがある。低学年から、しなやかな授業術で、しなやかな知性を育てたい。
その8.授業対話の「コア・サブ・ケア・モア」」
授業中の対話に耳を傾けていると、概ね下記の四種類がある様に感じる。コア・コミュニケーションは学習の主題に迫る対話である。教師の期待する対話が起きている時、子どもが知の再構成をしている時がその時だ。サブ・コミュニケーションは学びの中心に迫る過程で、足場掛けや情報を交換し合っている時。ケア・コミュニケーションは先生や仲間が、対話の流れを調整したり、意欲を促したりする時に生まれる対話だ。モア・コミュニケーションは教師や子どもが予測した以上の白熱教室が出現した時の対話である。授業中の対話は一つではない。支え合い、創造し合う対話が学びをつくるのだ。コア・コミュニケーションは子どもが課題と仲間に働きかける時生起する。
その7.子どもへの関わりと、子ども同士の関わり
伝達−講義−説明型授業では、「わかりやすく、構造的で系統的な表現」が大事にされてきた。この大事さは今でも変わらないが、対話−協働型の授業では、子どもに関わるタイミングや状況、そして、子どもを関わらせる指導が大事になる。これまでの指導技能では「教科の知、教材知、説明、助言の知識など、「文化的認知の側面」が重視された。今後は子どもを関わらせながら学びに導く「社会認知的側面」の指導技能も重視される。子どもを関わらせることを通して、学びを生み出す指導力こそ対話−協働時代の指導力だと言えよう。
その6.指導助言の四つの領域
「知識や思考に関する指導/個別集団
「社会的参加への指導/
個別集団

協働の学びでは「社会的活動と思考を結ぶメンテナンス、マネジメントが不可欠」
その5.情報を「持ち−持たせ」
               考えを「交流し合い」
                     思考の過程と結果を主張を「話し合う」
「ひとこと」
 対話や協働が学習に結び付くには、上記の三つの要素が大事だ。なぜ大事なのか、逆説的に考えると捉えやすい。課題がつかめていなかったら(take)、自分の考えを創っていなかったら(work)、表現の手段方法技能が課題とかみ合っていなかったら(talk)。どれか一つが欠けてしまうと、対話は学びにつながりにくくなる。「何をどうつかませるか(inーinput)」「何をどう考えさせるのか(think)」「何をどう話させるのか(output)」という指導の視点は大事にしたいものだ。
その4.“つなぎ合う学”びの三態
「ひとこと」
個に応じた学習も大事だが、個が応じる学習も大切にしたい。“子が応じる”と読めば、子どもの主体的な学習の姿がイメージできる。個に応じるというが、一人の教師が一時間の間で直接指導できる個の数には限度がある。日本マクドナルドの創業者藤田田(ふじた でん)は「客のニーズにすべて応じていたら、応じる側が解体されてしまう。撒いた釘の真ん中に磁石を置くと釘が集まってくる」と個別ニーズ対応主義を批判している。では、授業ではどうか。

「教師が」個に応じることによる教育の効果と、「子どもが」他に応じることによる教育の効果は異なる。前者も大事だが、後者の「個が応じ合う学びの場を構成する」ということも大事な指導の要素である。

このところ対話や協働を通して、教科を学ぶ協働を学ぶという授業が増えている。教科という窓口から考える行為によって、知解力(知り解る力)や思考力を伸ばすことがねらいである。この対話にには概ね三つの次元がある。それが、上記のリレー型、雪だるま型、醸造型という三っつである。

ただ、注意したい点はこの三段階は「発達段階と直接相関しない」ということである。例えば大人の会議を考えてみよう。まず、リレー型の伝達や情報確認から始まり、次に必要な情報を整理し、最後に話し合ってまとめるという流れになることが多い筈だ。学習の内容、単元のデザイン、そして授業のその場でどの様な次元の話し合いが大事なのか。三つの次元から構想してみてはどうだろうか。
その3.研修の基本的要素


「ひとこと」
★校内研修(研究)の充実には充実の要点がある。
これまで多くの校内研修づくりに参加した経験から、実際に研修が充実している学校の特徴を抽象−帰納したのがこの図だ。
「具体性」どの様な研修活動を行うのか
「目的性」なんの為に、どんな見通しで行うのか
「論理性」どの様な論拠・仮説に基づくのか
「必要性」なぜ、その研修や研究が必要なのか
という、四つの視点のどれかが欠けると、研修は他人任せの形式的な儀式となる恐れがある。
更に、探究力/構想力/実践力/充実感が四つの視点を支え、その土壌は教師組織の協働性に根差す。
学び合う組織の重要性がここにある。

また、P−D−C−Aだけが研修のプロセスではない。
「Analyze(分析)」
「Design(設計)」
「Develop(開発)」
「Implement(実施)」
の4領域を
「Evaluate(評価)」で常に見返すADDIEモデルなども参考にしたい。
研修は論の検証や実践の分析だけでなく、「指導技能の向上」という点に最も力点を置きたい。
これが、充実感や学力向上に直結するからである。

課題を常に意識しやすい研修設計を心掛けたい。課題が
意識化されなければ、解決は具体化しない。
課題の主体化が、研究する教師の主体に活力を齎す。
その1.「教育コミュニケーションを支える三つのI(アイ)」
「ひとこと」
 言語活動による思考力の育成やコミュニケーション能力の育成には、三つの要素がある。
それは、インタラクション(相互作用)、イノベーション(知の刷新)、インフォメーション(情報)という三つの要素だ。
・相互作用は他者との相互協働的思考=考え合いという要素(活動)
・イノベーションは既知を使いながら新しい解決方法や考えを発見すること(結果)
・インフォメーションは学習内容に関する情報や考え(過程)
この三つの要素が希薄になると、単なるおしゃべりになってしまう恐れがある。
学習のねらいに迫る知的発見があり、発見の過程で既知の整理や未知との融合を目指す思考があり、他者との考え合いがある。

習得した知識と活用する力は分離された、二元的な関係ではない。活用的に習得するという視点が大事。
応用力の基礎基本を学ばせる。
経験を通して身につけた力は、実践行動という形で発揮される性質を持つ。

また、相互啓発/関連性/発展性という学習指導の要素も大事にしたい。

学習的コミュニケーションは@意図的A計画的B実践的という、教師の指導力の側面と密接に関連している。
次回は@ABについて図で考えてみる。
ひとこと」
哲学は指導的知識であり、科学は道具的知識であると言われる。

核分裂の知識や技術は科学の知に拠るものだ。しかし、その知を原子力発電に使うのか、原子爆弾を作るために使うのか、決定する知は哲学である。

授業づくりにも哲学的要素と道具的要素がある。まず、意図性・哲学性があり、計画的要素と実践的要素によって、具体的な教育活動が構成される。
「その時、どんな指導をするのか」という指導の方向は、意図的哲学的要素によって大きく左右される。また、子どもの授業観、学習観にも大きな影響を
与える。

近年、カリキュラムの一貫性を謳う学校が増えている。しかし、意図的要素(念頭性、哲学性)が教師によってあまりにも異なると、書かれたもの
としてのカリキュラムは実践的一貫性を失う。意図−計画−実践を相互に関連させつつ、三つの要素をグレードアップ、スケールアップ、ブラッシュアップ
する
ことが大事である。